概要


「東京駅前八重洲一丁目東地区市街地再開発事業」と名付けられた再開発地区はA、B地区に分かれており、Α地区には地上10階、地下2階、高さ約45m、B地区には地上51階、地下4階、高さ249.72mのビルの建設が計画された。また、B地区の地下にはバスターミナル東京八重洲の第2期エリアが整備される。
B地区は東京都より2019年1月に組合設立、2020年6月に権利変換計画が認可され、計画地の既存建物が2020年10月より解体されたのち、2021年10月に着工した。A地区は2022年2月に組合設立、2023年1月に権利変換計画が認可された。2024年に着工。
2025年3月3日に、この街区の名称を『TOFROM YAESU』(トフロム ヤエス)と決定した。また、建物の名称について、A街区を『TOFROM YAESU THE FRONT』(トフロム ヤエス ザ フロント)に、B街区を『TOFROM YAESU TOWER』(トフロム ヤエス タワー)にそれぞれ決定した。
この「TOFROM」とは、「TO」と「FROM」を組み合わせた造語であって、「日本中、ひいては世界中のヒト・モノ・コトがここに集まってつながり、ここから多様な価値が生み出され、発信されていく場所になってほしい」という思いが込められているという。
いずれの地区も当初は2025年の竣工を目指していたが、後述の事故の影響もあって遅れ、2026年2月28日にTOFROM YAESU TOWERが竣工し、TOFROM YAESU THE FRONTは同年7月15日に竣工した。
2026年9月10日にTOFROM YAESU TOWERが開業した。
TOFROM YAESU TOWER
フロア構成
- 高層階(住宅・オフィスなど): オフィス、高層ラウンジなど
- 中層階: オフィスフロア、ウェルビーイングフロアなど
ワーカーのウェルビーイングを支える空間として、テラスやスカイラウンジ、サポート施設「Wab.」などが設置されている。
- 低層階・中低層(6階〜7階): 医療施設(日本医科大学八重洲健診ステーションなど)
「日本医科大学八重洲健診ステーション」による高度先進医療に取り組みレディース健診も実施、外国語にも対応している。
- 低層階(3階〜6階): 劇場・カンファレンス施設(ぴあ運営の段床型劇場、コングレ運営施設など)
- 低層・地下階(地下階〜4階): 商業施設(ショップ&レストラン)、地下一階にバスターミナル東京八重洲 地下Aがある。飲食を中心に60店舗以上が予定され、貫通通路や屋内広場「檜物町スクエア」が整備されている。
特徴







個性豊かな町並みを表現する建築デザインを採用。店舗の多くは路面側へ配置したスタイルとし外向き中心の施設を特徴としている。低層部は、外壁に凹凸や隙間を設けて積み上げる「箱積み」のデザインが外観上目につく。小規模な建物や路面店が並び立つ、従来の八重洲らしい風景を立体的に構築している。
利用客の回遊性に配慮し、接続通路は八重洲の「新旧」を体感することを企図している。建物は、4つの周辺通りである「八重洲通り」「八重洲仲通り」「外堀通り」「さくら通り」により囲まれており、施設内には3本の通路を整備。町中の動線を連続的につなぐことでアクティブな歩行空間を形成。八重洲エリア全体の自然な回遊と交流を実現している。
町のにぎわいを創り出す開放的空間である約1,200㎡の「檜物町スクエア」が施設のシンボル。上下階をつなぐ吹き抜けの空間には高さ約7mの高木を植え込み、旧町名にちなんだ「檜」を素材とするベンチやテーブルなど可動式のオリジナルのファニチャーを配置する。地域貢献を目指してイベントの会場としての活用も考えており、3階までの吹き抜け空間全体がその一体感のある役割を担う。
八重洲エリアの特徴として、古くから規模や業種の異なる店舗による一体感があり、それぞれの店舗が路面に連なることで「多様性」、「界隈性」が育くまれてきた。
本建物低層部の外観スタイルを、外壁の凹凸や隙間を設けた段階的階層による構成とすることで、界隈性が高い本エリアの特徴を立体的に再現している。 町との一体感を心がけ、数多くの階段やエスカレーターを用意し、各階層を路面のように街に連絡するる八重洲らしい街並みづくりを目指し、実現させた。 一階には高さ約8mの高木を配置し、立体的な緑化、天井の木ルーバーやステージ軒天の木パネルなど、様々な場所で自然素材が視界に入る空間設計が行われ、居心地の良い環境づくりを創生したのである。
東京建物 ぴあ シアター&カンファレンス
TOFROM YAESU TOWER 3F-6Fに位置し3Fから5Fがシアター、5Fと6Fが会議場(東京建物 ぴあ カンファレンス)である。
- 東京建物 ぴあ シアター … ストレートプレイやミュージカルなどの演劇、音楽ライブやセミナー、式典に対応する806席の段床式劇場。
- 東京建物 ぴあ カンファレンス … 大ホール「TO YAESU HALL」(最大828席)、小ホール「FROM YAESU HALL」(最大140席)および10の会議室からなるセミナー、 講演会、中小のパーティーやイベントに対応したエリア。
事故
2023年9月19日午前9時20分頃、B地区劇場棟7階の鉄骨建て方中に、タワークレーンで吊っていた長さ18m、重さ約7トンの小梁1本がボルトで仮設置した直後に落下し、これによって先行して設置してあった7階の小梁2本と、2本の鉄骨を継いだ大梁1本、そして大梁の継ぎ手部分を支えていた支保工が崩落する事故が発生した。この事故で作業員5人が落下し、うち2人が死亡した。この影響で工事は一時的に中断していたが、2024年1月16日に再開した。
2026年9月18日、鉄骨を支える仮設支柱の強度計算を誤ったとして、警視庁は工事を担当した大林組の社員2人を業務上過失致死傷容疑で書類送検した。2人は外部業者から安全性への懸念を示されていたが、思い込みにより誤りに気付かず、計画を変更しなかったとみられる。
