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ギリシア文字の第18字母

Σ

Σ

Σ, σ, ς (シグマ、希: σίγμα / σῖγμα, 英: sigma、スィグマ)は、ギリシア文字の第18番目の文字。数価は200。現代ギリシア語では、語末形の "ς" を 6を表す "ϛ" (スティグマ)の代用として用いる。ラテンアルファベットの "S"、キリル文字の "С" は、この文字に由来する。

歴史

エルサレムにある飾り板にある Μετόχιον Γεθσημανῆς(ゲッセマネのメトヒオン) という語が語中・語末ともに三日月形のシグマを使って記されている
エルサレムにある飾り板にある Μετόχιον Γεθσημανῆς(ゲッセマネのメトヒオン) という語が語中・語末ともに三日月形のシグマを使って記されている

シグマの字形とギリシア・アルファベット上の位置は、フェニキア文字の "𐤔"(シン、)に由来する。

語源

「シグマ」という名前は、ある仮説によると、フェニキア文字の「サメク」から来ている。別の説によると、この字の本来の名前は「サン」(現在は別の、今は使われなくなった字を指す名前になっている)であっただろうとし、「シグマ」は、ギリシャ人が新たにつけた名前で「シーという音」を意味するという。動詞 σίζω (シッゾー、*sig-yō、「シーという音を出す」の意)の名詞化に由来する。

エッシュの大文字

シグマの大文字は、現代においては「エッシュ」の大文字(小文字は ʃ )として、ラテン文字に再導入されている。

三日月形のシグマ

ヘレニズム時代(紀元前4-3世紀)の手書きのギリシャ語では、碑文体の "Σ" は簡易化して "C" に似た形になった。同じ字形は、紀元前4世紀以降の硬貨にも見える。この字形が、古代末期から中世にかけての国際的標準になった。このシグマは三日月に似ているので、現在は「三日月形のシグマ (lunate sigma)」と呼ばれる(大文字 Ϲ、小文字 ϲ)。

現在でも、ギリシャではこの形が装飾目的に広く使われる。特に宗教的・教会においてよく使われ、また古典ギリシャ語のテキストの現代における活字版にも用いられる。キリル文字の "С" () や、コプト文字の "Ⲥ" (シマ) も三日月形のシグマに由来する。

三日月形のシグマに点を付した字(Ͼ、σίγμα περιεστιγμένον シグマ・ペリエスティグメノン)は、サモトラケのアリスタルコスによって校正記号として使われ、この記号を付した行が正しくない場所にあることを示した。同様に、左右逆のシグマ(Ͻ、ἀντίσιγμα アンティシグマ)も正しくない場所にある行を示すことがあった。アンティシグマに点をつけた字(Ͽ、ἀντίσιγμα περιεστιγμένον アンティシグマ・ペリエスティグメノン)は、その後ろにある行を並べ直す必要があるか、または優先度の明らかでない異読があることを示すことがあった。

ギリシア語での用法

小文字は、"σ" である。ただし、単語の終わりでは "ς" を用いる。"ς" をファイナルシグマ(希: τελικό σίγμα 英: word-final sigma)と呼ぶ。

音価は 、後ろに有声子音(μ, ν)が続く場合は 。

記号としての用法

大文字の Σ には、下記の用法がある。

小文字の σ には、下記の用法がある。

小文字の ς には、下記の用法がある。

符号位置

大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
Σ U+03A3 1-6-18 Σ
Σ
Σ
σ U+03C3 1-6-50 σ
σ
σ
Ϲ U+03F9 - Ϲ
Ϲ
ϲ U+03F2 - ϲ
ϲ
三日月形のシグマ
Ͻ U+03FD - Ͻ
Ͻ
ͻ U+037B - ͻ
ͻ
アンティシグマ
Ͼ U+03FE - Ͼ
Ͼ
ͼ U+037C - ͼ
ͼ
シグマ・ペリエスティグメノン
Ͽ U+03FF - Ͽ
Ͽ
ͽ U+037D - ͽ
ͽ
アンティシグマ・ペリエスティグメノン
記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
ς U+03C2 1-6-57 ς
ς
ς
GREEK SMALL LETTER FINAL SIGMA
∑ U+2211 - ∑
∑
∑
(数学記号)

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